本文へ移動
記事一覧

AI駆動開発とは?進め方とツール、チーム導入の5段階

公開 2026-07-19更新 2026-07-19読了目安 8分

AI駆動開発に、業界共通の標準定義はまだありません。Cotomuでは、AIの担当をコード生成から調査、計画、実装、テスト、レビュー、運用改善まで広げ、人とAIで分担する開発プロセスをAI駆動開発と呼んでいます。判断と責任を人に残しながら、確認可能な成果物を一工程ずつ作るのが出発点です。

SECTION 01

AI駆動開発は、開発工程全体をAIと分担する

AIへ仕様を渡してコードを受け取るだけでは、開発工程の一部しか変わりません。実際の開発には、既存コードの調査、要件の分解、設計判断、実装、テスト、レビュー、リリース後の確認があります。AI駆動開発では、各工程でAIが作れる成果物と、人が判断する境界を決めます。

たとえば調査では影響範囲と既存規約をまとめ、計画では変更ファイルとテスト方法を言語化します。実装後は差分、テスト結果、未確認事項をそろえます。速さを測る対象は、生成したコード量よりも、要件を満たした変更がレビューを通るまでの仕事全体です。

SECTION 02

Vibe Codingとの違いは、検証可能な工程を残すかです

Vibe Codingは、自然言語で意図を伝え、動く結果を見ながら指示を重ねる開発スタイルです。短時間で画面や試作品を作り、アイデアを確かめる場面に向いています。

顧客データ、認証、決済を扱う本番開発では、動いた画面だけで安全性や保守性を判断できません。AI駆動開発では、要件、データ境界、テスト、レビュー、監視を記録し、第三者が変更理由と確認結果をたどれる状態にします。試作の速度を残したまま、公開後に責任を持てる工程へ切り替える考え方です。

SECTION 03

調査から運用までを5段階でつなぐ

AI駆動開発は、特定のツールを入れた日に完成しません。一つの開発タスクを、調査から運用まで同じ完了条件で通せるようにします。最初は次の5段階で十分です。

  • 調査:関連コード、既存仕様、制約、影響範囲を特定する
  • 計画:変更単位、判断が必要な点、テスト方法を合意する
  • 実装:対象範囲を限定し、差分を小さく保つ
  • 検証:自動テスト、静的解析、人のレビューで要件を確かめる
  • 運用:障害、手戻り、レビュー時間を振り返り、指示とルールを更新する

SECTION 04

ツールは機能表より、同じ仕事で比べる

Claude CodeやOpenAI Codexの機能は更新が速く、固定した勝敗表はすぐ古くなります。自社で頻度の高い小さなタスクを一つ選び、同じリポジトリ、同じ要件、同じテストで比較するほうが判断しやすくなります。

回答の見栄えより、必要な文脈を見つけられたか、変更範囲を守れたか、テストを通したか、レビューで何往復したかを記録します。一つのツールへ統一する必要もありません。実装と独立レビューを分ける価値がある場合は、役割を限定して併用します。

SECTION 05

チーム導入では、権限と完了条件を先に決める

個人の試用では便利だった運用も、チームへ広げると入力データ、実行権限、生成物の責任が曖昧になりやすくなります。全員へアカウントを配る前に、AIへ渡してよい情報と、実行してよい操作を決めます。

プロジェクト固有の規約、テストコマンド、触れてはいけない領域は、リポジトリ内の指示ファイルへ置きます。口頭の注意で終わらせず、AIと人の双方が同じ完了条件を参照できる形にします。

  • 入力できるデータと、外部サービスへ送れない情報を分類する
  • 読み取り、編集、コマンド実行、デプロイの権限を分ける
  • 必須テストと、人が承認する変更を明記する
  • AIが停止して確認を求める条件を決める
  • 退職・異動時のアカウントとアクセス権を管理する

SECTION 06

最初の2週間は、一つの業務だけで測る

全社導入から始めると、ツールの問題と既存の開発プロセスの問題を切り分けられません。既知の不具合修正、テスト追加、小さな画面改善など、正解を人が確認できる仕事を一つ選びます。

着手からレビュー完了までの時間、手戻り、レビュー回数、利用量、失敗した理由を2週間記録します。成果が出たら次の業務へ広げ、同じ失敗が続いたら指示や権限を直します。AI駆動開発の導入では、大量のコードより先に、再現できる一つの開発フローを作ります。

FAQ

よくある質問

Q. AI駆動開発を始めると、エンジニアは不要になりますか?

不要にはなりません。要件、設計、セキュリティ、品質、リリース判断の責任は残ります。AIは調査や実装を進められますが、何を作るかと、公開してよいかを判断できる人が必要です。

Q. Claude CodeとCodexのどちらから始めるべきですか?

既存環境と任せたい仕事で変わります。同じ小さなタスクを両方で試し、差分品質、テスト、レビュー時間、権限管理を比較してください。

Q. AI駆動開発の効果は何で測ればよいですか?

コード生成量に偏らず、着手からレビュー完了までの時間、手戻り、欠陥、レビュー回数、利用量を仕事単位で記録します。品質を落として短縮した時間は成果に含めません。

公式情報・参考資料